齢70を越えて自ら車を運転して競馬場へ通い、夜にはパソコンに向かって言葉を吐きだし、9匹の猫を飼い、ラジオから流れるクラシック音楽を愛好する。作家。チャールズ・ブコウスキーという生き物…というか生きていた者。
夜、パソコンに文章を打ち込む。
新しい一行は私にとっても毎回新たに始めるものだ。
でも私は生きているし、作家ではないし、クラシック音楽を知らないし、猫を飼っていないし、歳は70に至らず競馬場へも行かない。
何より私はチャールズ・ブコウスキーではない。
ブコウスキーは死を左のポケットに入れて持ち歩いていると言った。
ブコウスキーではない私は、ならば死をどこに入れて持ち歩こうか。
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- 感想投稿日 : 2013年1月24日
- 読了日 : 2013年1月24日
- 本棚登録日 : 2013年1月24日
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