漱石・子規往復書簡集 (岩波文庫 緑 11-16)

制作 : 和田茂樹 
  • 岩波書店 (2002年10月16日発売)
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本棚登録 : 166
感想 : 15
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こんな手紙のやりとりに、心から憧れる。
真剣な文学談義から洒脱な笑いまで、さすが漱石と子規!と思わずにはいられない。レベルが高い。
今まで読んだ書簡集の中でも一、二を争うお気に入り。

帝大生時代に始まる前半は、互いに歯に衣着せぬ議論の応酬にちょっとびっくりした。そこまでキツく言うか、と読んでいるこちらがたじたじとなるほど。私だったら相手との関係が壊れるのが怖くて、なかなかこうまではっきり言えないだろうと思う。本当の友達だからこそできることだなんだなぁ、としみじみ。
後半は、本当に涙なしには読めない。

ちなみに漱石先生は手紙を捨てる人だったそうで、子規宛の書簡に比して漱石宛の書簡が半分ほどしか残っていないのが残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2011年6月2日
読了日 : 2011年6月2日
本棚登録日 : 2011年5月24日

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