イギリス文学vs.フランス文学、両サイドの名作をぶつけ合う対談。『戦記』と銘打ってあるものの内容は至って平和的なのでご心配なく(笑)むしろ英仏異なる視点から互いの文学を批評しているので、新たな発見があって楽しい。
全体としては、倫理を描く生真面目なイギリスと背徳の美の追求が魅力のフランスという構図になるだろうか。言われてみればそんな感じ、するかも。私はどちらかというと仏文学のほうを多く読んでいるかな。
既読の本も多かったが、対談者二人が生き生きと作品を語る中で次々と提示される解釈はどれも新鮮で面白い。(つまり自分の読み方は浅かったのかしら?と思わないでもないが)作品単体の読解にとどまらない、文学史の中でどう位置づけられるかなどの分析はさすが。
読んだことのない作品は読んでみたくなる。
読んだことのある作品もまた読んでみたくなる。
そんな本。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
その他文学
- 感想投稿日 : 2011年11月13日
- 読了日 : 2011年11月9日
- 本棚登録日 : 2011年11月9日
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