2011年刊。男女の結びつきを強め、あるいは弱めるキス。その「キス」をめぐり、類人猿等との比較といった生物学的視点、歴史的推移、地理的異同等を解説するが、個人的に最も興味深いのは脳生理学的視点である。ただ、現在では不明な領域が多く、仮説を覆滅する実験結果も散見され、確定には至っていないようである。匂いの重要性も一般論として肯定されているようだが、その影響の理由・脳生理学的な変容も不明なままである。本書では答えは見えない(判らないと正直に述べているところは好感)が、今後の研究進展に期待したいところ。
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2017年1月20日
- 読了日 : 2017年1月20日
- 本棚登録日 : 2017年1月20日
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