相変わらず繋がってるような繋がってないような展開。関連性はあれど一つの夢みたいに、全てが相関しながらも筋は全く通っていない。そんな幻想的な世界を面白がらせながら、そしてパズルとメッセージを読者に解かせながら、舞城ワールドは相変わらず疾走する。
音速を超えちゃうランナーで背中に獣みたいな毛がいっぱい生えている。
このB級な設定が、たまんないよ。
善悪の分別とか、
社会の圧力と強制とか、
そしてそれに気づいてしまった後の人のブレについての話。
純粋に一つのやり方を貫き通すとかじゃなくて、世の中は複雑だという話。
未分化で社会の中でいう大人になりきれなかった、悪くはないけど規範からも外れてしまう人たち。
気持ちと意志力が人間の一番強い力で、社会の常識はそれをたまに邪魔してしまうのはみなが賛同できる一方で、前者を突き詰めて後者をとことん軽んじた場合に思わぬconsequenceがある。感情とか心とか道徳とかを大事にしないと見失ってしまう。
「なにかちょっと言ってみるのは、他人だからこそだ。様子をみたいんだ、判らないから。」
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- 感想投稿日 : 2013年1月16日
- 本棚登録日 : 2013年1月16日
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