イワユル「事実に基づく創作小説」に属するものだと思うが、その「事実」の想像を超えた凄まじさ、異様さに驚きを禁じ得ず、一気に読み進む。14歳上の兄の常軌を逸した破天荒な言行や愚行の数々。それに死ぬほど苦しめられながらも、兄との血縁を最後の最後まで切れなかった弟。そしてそれを遂に断ち切った16年後の兄の死に際し、安堵と後悔の相克に苛まれる弟。なんとも壮絶な戦中戦後の兄弟史。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年11月8日
- 読了日 : 2021年11月8日
- 本棚登録日 : 2021年11月6日
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