小学生時代、映像化された「六番目の小夜子」のタイトルはあまりに有名で、学校の怪談が流行った時期でもあり「怖い話」の代表、というイメージがずっとあった(自身は観たことはなかった)。映像のタイトルとして認知していたため、恩田陸さんのデビュー作と知ったのは最近の話。
「ワープロ」や「共通一次」など、時代を感じさせる単語がちらほら。「センター試験」ももうじきそうなってしまうのだろうけど…
途中まで面白く読んでいたのに、最近種明かしされてスッキリ終わるミステリーものばかり読んでいたためか、なかなかスッキリ終わらない本作に拍子抜けしてしまった。解説を読んで少しホゥと思ったけど、謎は読み返してみても謎のまま。。読むたびに違う解釈が出来そう。サヨコが表題だけ「小夜子」となっているのも気になる。
秋が一人で部室にいる時の「突然、一切のものが沈黙し、部屋中の空気がぶわっと音を立てて膨らんだ」という文章にはとても引き込まれた。矛盾した文章なのによく分かるし、自分が体感したように想像できる。
文化祭の呼びかけ芝居、面白そう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月26日
- 読了日 : 2020年8月26日
- 本棚登録日 : 2020年8月23日
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