コンビニ人間

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年7月27日発売)
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「私の細胞全部が、コンビニのために存在しているんです」ーーーとても斬新な切り口で面白かった。
「普通」の人にとって理解できない・世の中に貢献できない人間は、ムラから干渉される・糾弾される・排除される・・・。

冷静になって考えると、もし自分の身近に恵子みたいな人がいた場合、ミホやユカリのような対応をしてしまうかもしれない。そういった意味で、これは身の回りにありふれた現実なのだとハッとさせられた。
「現代は機能不全世界なんですよ。生き方の多様性だなんだと綺麗事をほざいている割に、結局縄文時代から何も変わっていない。」白羽の言動は読んでいて腹立たしいものではあったけど、異物を認めない世界を嘆いている言葉は真に迫っているなと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年6月18日
読了日 : 2020年6月18日
本棚登録日 : 2020年6月18日

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