この作品を初めて読んだのは高校生のとき。
登場人物たちがそれぞれ複雑な感情を抱えていて、どうすればいいかわからなくてもがいてくるしんでいる様子が、高校生の私にはあまりにもリアルに迫ってきすぎて、途中で読むのがつらくなった覚えがある。
今回読み返してみて、登場人物を自分と重ねてみたり、やっぱり理解できないところがあったり。でも目を背けずに読めたところは、自分も少しは大人になったのかなあという感じ。
第4章がいちばん共感できた。ラストの文章がお気に入り。
登場人物みんな、どこか危うさを持っていて、綱渡りしているイメージが浮かんだ。みんな必死にバランスをとって生きていて、ふとした拍子に足を滑らせたりだれかに突き落とされたり、だけどそれだけで終わらなくって、だれかに手を引っ張られ、もういちど這い上がって、また始まる。
危ういけど、人と人とのつながりによって強くなれるのかなーと思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年2月9日
- 読了日 : 2013年2月9日
- 本棚登録日 : 2013年2月9日
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