陶子は結婚して夫に従い作り上げた家に安心感を持ちながらも、男性に激しく求められることに快感を感じている。
エミ子は続けることもできた結婚生活に自ら終止符を打ち満足するはずが、夫のいない生活に虚無感を覚える。
れいこは夫に失望されないよう自立し、相手を束縛しない妻を演じているが内心はほぼ別居状態の結婚生活を悲しんでいる。
衿は土屋を心から愛し不倫関係を割り切っているが、その愛情の産物としての妊娠を機に彼と離れることになる。
桜子は自分以外のほぼ全てのものを見下しているが、土屋が自分のものにならないことで自分自身の自尊心を追い詰めていく。
草子は姉の陶子の元恋人である山岸に叶わぬ恋をし続け、そのフラストレーションを周囲の人物にぶつけ続けるが、見合い相手の藤岡との関係に安心感を覚え結婚を決意する。
綾は夫を愛していないが、自分の結婚生活を理想のものにすべく子育てと第二子の妊娠に励む。
道子はかつての不倫相手を忘れられず、夫の山岸のことを男性としては愛していないが、結婚と幸せは別物と考えて夫婦関係を続けている。
麻里江は自立し孤独を愛するハイミスの女性で、パーティで出会った山岸に自身と似たような孤独を感じて恋に落ちる。
恋愛とは、結婚とは、幸せとは何か。
それぞれの女性によって感じ方は異なり、どれも正しいようで、どれも間違っているような。
そんな作品。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年1月25日
- 読了日 : 2021年1月25日
- 本棚登録日 : 2021年1月25日
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