コミックIKKIで連載中のナツノクモの三巻です。正直、ストーリーは微妙。この人の本はデビュー作である空談師が大好きだったので買い続けてるんですが…… お話の内容はネットゲーム世界を舞台にした様々な人間模様という感じ。舞台自体は空談師とかわりません。けど、すごい違和感というか嘘っぽさがあるというか…… 空談師の頃は、それこそ現実世界をまったく無視してゲーム世界というものにはまりこむキャラクターがいる反面、そういうキャラクターたちを揶揄するような、いかにもゲーマーといった感じのキャラクターもいて、ゲーム世界という設定に説得力というかリアルさがあったんですが、今回の作品は、現実世界がどうこうという描写があるにもかかわらず、なーんか、どのキャラクターもゲーム世界でありながら、それをマジになりすぎというか。そういうキャラクターがいるのもわかるんですが、そればっかりというのは流石に嘘っぽい。現実という裏付けのない架空世界での茶番といった感じで、キャラクターたちがどこまでまじめに会話しているのかが、描写がないのでサッパリ判りません。これでラストに、登場キャラクターたちが全員グルになってそういう芝居をしてた、とかしたほうが全然説得力があるんですが、さすがにそれはないだろうし。うーん、でも化ける可能性もまだありそうなので、買い続けてみようかと。
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わりとお勧め
- 感想投稿日 : 2006年3月12日
- 本棚登録日 : 2006年3月12日
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