小学校低学年レベルの学力のまま放置され、掛け算の「九九」が言えないどころか数字の1から100までが数えられない、あるいはアルファベットすら書けず英語を学ぶなど夢物語の高校生...。全国の高校中退数は2001年に10万人を切り、最近では年間5万人台で推移しているものの、また不登校者もほぼ同数の規模となっている。「勉強が分からない」というだけでなく、「経済的事情」・「親による育児放棄」・「学校内での人間関係」などその理由は広範囲に及んでおり、彼らは「高校中退」の肩書きで社会の底辺を生きて行くことになる。元高校教諭で、若者の貧困や自立支援問題を研究する著者が、渦中の高校生たちと向き合いその実態をレポート。高校生の貧困は単なる教育問題に留まらないとし、社会福祉による支援の必要性を訴える。
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カテゴリ:
学校・大学・教育
- 感想投稿日 : 2020年12月12日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年9月17日
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