精神病院に運び込まれた自殺未遂をした女性。記憶がないのか自分のことを語らず、呼びかけに対する反応もない。彼女はなぜ自殺を図ったのか。
その謎が少しずつ明らかになっていくという話で、観察者の精神科医の他、女性に惹かれる同じ病院の患者、女性の過去にかかわる青年、彼の乗るマグロ漁船の乗船員などが出てきて、それぞれが持つ生きることについての悩みがたくさん語られます。
生きていこうとする力とそれを支えるものが人には絶対必要で、自分を支えるものが何なのか普段意識しなくても生きていけるというのは幸運なことなのだと感じました。
でも私には色々もりだくさん過ぎて消化しきれなかったというのが正直なところ。精神科医にまでエピソード盛り込まなくてもよかったのに。あと、どの登場人物もいまいち魅力に欠けるような。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2010年6月30日
- 読了日 : 2010年6月30日
- 本棚登録日 : 2010年6月30日
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