わたしが棄てた女 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1972年12月15日発売)
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本棚登録 : 1680
感想 : 234
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遠藤周作といえば、『海と毒薬』や『深い河』などを読んだことがあるが、重いテーマのイメージが強かった。しかし、エッセイなど軽めの話も面白いと言われているので、この小説は後者の方かな~と思って読み始めた。
最初の方は、チャラチャラした学生生活の話かな、と思ったけど、ストーリーが進むにつれ、やっぱり遠藤周作の一貫したテーマになってる「神」や「愛」の話だった。

ミツの愚直に貫いた苦しみの共感に、最後は涙が止まらなかった・・・。
「世界が平和になるためには何をすればいいか」とか「どうすれば戦争を止められるのか」とか漠然としたつかみどころがないことを考えるよりも、まず隣で苦しんでる人と苦しみを共感してみた方が、いずれは大きな変化になるんじゃないかな~と思ったりした。

軽い気持ちで読んだけど、すごく考えさせられる話だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2015年9月9日
読了日 : 2015年9月8日
本棚登録日 : 2015年9月6日

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