遠藤周作といえば、『海と毒薬』や『深い河』などを読んだことがあるが、重いテーマのイメージが強かった。しかし、エッセイなど軽めの話も面白いと言われているので、この小説は後者の方かな~と思って読み始めた。
最初の方は、チャラチャラした学生生活の話かな、と思ったけど、ストーリーが進むにつれ、やっぱり遠藤周作の一貫したテーマになってる「神」や「愛」の話だった。
ミツの愚直に貫いた苦しみの共感に、最後は涙が止まらなかった・・・。
「世界が平和になるためには何をすればいいか」とか「どうすれば戦争を止められるのか」とか漠然としたつかみどころがないことを考えるよりも、まず隣で苦しんでる人と苦しみを共感してみた方が、いずれは大きな変化になるんじゃないかな~と思ったりした。
軽い気持ちで読んだけど、すごく考えさせられる話だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年9月9日
- 読了日 : 2015年9月8日
- 本棚登録日 : 2015年9月6日
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