No.6〔ナンバーシックス〕 #3 (YA!ENTERTAINMENT)

  • 講談社 (2004年10月8日発売)
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本棚登録 : 2131
感想 : 152
5

久しぶりに読んだけれどやっぱNO.6は最高。楽しい、鮮やか、鋭い。
3巻では紫苑のおぼっちゃんさとネズミとかイヌカシとかの強かさというか、生きていくために身につけた地に足つけた泥臭さとの対比が描かれていて、好きだなと思うのだけれど、あんなにおぼっちゃんな紫苑が矯正施設をきっかけにみるみるうちに狂って、割り切って変わって行ってしまうんだ、という事実がしんどかった。
ネズミは紫苑の理想主義で能天気な無垢さに希望を抱いていたのに、それを裏切られてしまう。紫苑が変質しても互いに支え合っていることは確かなんだけど、自分のためとはいえ躊躇なく人間に引き金を引ける男になって欲しくなかったんだよなネズミは。
あの二人最高すぎるんだけど、変質してっちゃうのが時の流れは残酷だって感じだし、あんなに綺麗な思い出だったのに、紫苑はやっぱり量産型クソな、目的のためには人を犠牲にするような大人に育ってしまって。手が汚れていて。しんどい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年11月4日
読了日 : 2020年11月4日
本棚登録日 : 2020年11月4日

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