東方妖遊記 心が紡ぐ第二の盟約 (角川ビーンズ文庫 54-12)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年1月1日発売)
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本棚登録 : 142
感想 : 12
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よくよく考えたら、殷って……もしかして封神演義のあれか?

ま、良いや。記憶がかなり曖昧なものの、どっかで聞き覚えがある、この殷っつー場所が舞台。

主人公コウくんが、何やら特別な事情持ちで、それを助ける為におつきの者達が奮闘する……って話でいいんだろうか?
いや、そもそもそのおつき(護衛)の方々を集める為の物語という方向性なんだろうか?
しかしながら、人間同士の争いが、今後の物語を左右する――と思われていた前の巻に続く今作では、なんと神の世界も巻き込んで色々起こるらしいよ! という伏線が登場した。

まぁ、なんだ……。
今回に限っては、ちょっと考えるところがある。素直に面白いと言い切れない何かがあるんだよな。
テーマとして扱われたのかは判らないが、せめてサブテーマくらいには思いたい『命の重さ』が今回取り上げられた。
非常に難しい問題である。
これまで幾多の物語がこれについて語っているが、殆どの場合、明確な答えは出せないままに終わっている。
が、これに限っては、答えが出ちゃってるんだよ、参ったね。しかも、私が是非に反論したい方向で。
別に良いんだけども。思いの形は人の数だけ存在するから、そうなんだろうけども。

そこだけがちょっと……うーん、悲しい? さびしい? 不満?

話の内容的には面白かったし、それ程素に戻るだけの切れ目があったわけじゃないんだけども、以上の部分だけに違和感を感じた。

ああいや、これは私個人の感想である。

20150306

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2015年3月7日
読了日 : 2015年3月7日
本棚登録日 : 2015年3月7日

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