テイルズ オブ エクシリア (特典なし) - PS3

  • バンダイナムコゲームス
3.49
  • (20)
  • (62)
  • (61)
  • (16)
  • (3)
本棚登録 : 612
感想 : 42
2

随分前にプレイしたが、感想書くのを忘れてた。
物語としては、『異変が起きた世界の一部で、精霊の王様が事態を収束させるために動き出す』のと『精霊の王様のあれこれに巻き込まれ人間的に成長していく少年』の物語の二つに分かれている。
要するに、ダブル主人公と呼ばれるもの。
過去に幻水でもあったね、なヤツ。
こういうダブル主人公の良いところは、見えなかったところで何があったのか、が判ることであり、そういう意味で言うなら、Xのダブル主人公はある意味「意味がないものであった」と言わざるを得ない。別れたところで描かれたものが、その場の出来事ではなく、心情に傾いていたからだろうと思う。
確かに双方の心情変化はとても大切に描かれるべきだと思うけれども、それは別に、ダブル主人公にしなくても描き切れたものだと思う。その証拠に、主人公の二人以外の心情だって、きっちり描かれていたのだから。
要するに、そういう意味で主人公がダブルになった意味が、まず判らなかった。
次に特筆すべき点は、ミラの言葉は全て『この世で最も正しいものだ』と仲間の誰もが断定するという点である。確かに精霊の王だろうが何だろうが、しかしながら人間であり感情がそこに存在するだけで、世をあらゆる意味で平等――というか、公平? に見ることは出来ないのだろうに。
ついでに、ミラのおかしな点を、ダブル主人公の一人でもあるジュードが、全面的に肯定してそれに追従する、己の意志が全く感じれない行動に終始するところ。
成長の途中だから、という点で言えば、ジュードは最大の成長期に、最悪の教師に出会ったことになるのではないか、と思う。その辺、ローエンがフォローしていた部分もなきにしも、なのでそう最悪にはなっていないか? と思いきや、その実そうでもなかったというラストを迎えるのはいかがなものか?

主人公至上主義を掲げる自分がありながら、しかしながらXの主人公については、どちらにしても受け入れることが出来ないむしろ拒絶感満ち溢れた、ある意味最高のゲームであったと言える。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ゲーム
感想投稿日 : 2013年9月1日
読了日 : 2013年9月1日
本棚登録日 : 2013年9月1日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする