蝉しぐれ (文春文庫 ふ 1-25)

著者 :
  • 文藝春秋 (1991年7月10日発売)
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本棚登録 : 5120
感想 : 656
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傑作小説だと思う。時代小説を苦手としている人でも、するすると読める。そして、なんといっても清廉で勇敢な主人公が輝いていて、いきいきと生きている。時代背景がら権力争いに翻弄されるのだが、その理不尽ぶりが半端じゃない。この時代に生まれないでよかったと思うこと一回や二回に非ず。よく、武士の時代に生まれたかった、などという人がいるがこのような小説を読むと冗談じゃないと思う。しかし、その制限だらけの時代は人間の生きざまをよりドラマチックにするから不思議。主人公とおふくの違える人生なんていうのはとても切なかった。ほぼ初めて藤沢周平を読んだが、とても嵌った気がする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年6月20日
読了日 : 2012年6月20日
本棚登録日 : 2012年6月20日

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