静寂 (ある殺人者の記録)

  • 東京創元社 (2017年6月11日発売)
3.43
  • (1)
  • (5)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 55
感想 : 8
3

一気に読んでしまったけれど余韻は今だ続き、
ドイツの片田舎、主人公カールが佇む丘・沼・森が目の前に広がる。
カールにとって静寂は魂の救済であり解放であり、
殺すという行いに何も躊躇はなく、
宗教の中にも慈愛と暴力の2面があることに疑問を持ちつつも、
安寧は静寂の中にあると。
自らの魂の救済は生まれくる赤子によって持たされる。
何にであれ、殺人者の思いに同調することはできないが、
この物語は愛に溢れていると感じる。
誰しもが望むであろう愛に溢れている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外ミステリー
感想投稿日 : 2018年11月28日
読了日 : 2018年11月28日
本棚登録日 : 2018年11月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする