熊の敷石 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2004年2月13日発売)
3.61
  • (53)
  • (83)
  • (105)
  • (17)
  • (6)
本棚登録 : 726
感想 : 97
2

読みました。
熊と虫歯と友人のヤンが巡る、静かなお話です。

主人公がペタンクの大会で出会った友人ヤンと久しぶりに仏で
出会います。

ヤンは明日の朝アイルランドへ発つ予定。

それまでの出会いや、ヤンの生誕地、
そこはまた仏辞書を編纂したリトレの生誕地でもあります。

土地を巡っての主人公の様々な思いがじんわりと伝わってきます。

カトリーヌの息子の熊、すごく印象的です。

それと時々垣間見える、過去の様々な作品のイメージ。
また、ユダヤ人の友・ヤンとの関係は、日本の学生と海外留学生との対話を思わせ、
身近でもあり、遠くもあるような距離感を感じました。

作者は仏文学者ですが、仏・独両方のお話が伺えるのもいいですね

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2012年5月31日
読了日 : 2008年4月19日
本棚登録日 : 2010年10月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする