映画「ゆれる」を、監督の西川美和自身が、小説化したものですね。
時系列で調べますと、
2006年6月 ポプラ社より単行本発売
2006年7月8日 映画が全国公開
という感じみたいなので、おお!?映画公開より先に、小説が世に出ていたのか!?という驚きがあります。西川さん的には、映画と小説と、ほぼ同時進行で製作していたのか?という驚き。
あれほどにとんでもないクオリティーの映画版と、これほどにとんでもないクオリティーの小説版と、同時進行だったのか、、、?と思うと、まあ、震えますね。奮えますね。感動で。
自分は、「ゆれる」に関しては、映画を先に観て、その後で小説を読んだクチです。で、映画版「ゆれる」の方が、断然好きです。映画版、小説版、どちらも、本当に素晴らしいと思うのですが、やっぱ「ゆれる」に関しては、映画派。
「永い言い訳」は、小説を先に読んで、その後映画を観たクチです。で、小説版「永い言い訳」の方が、断然好きです。小説版、映画版、どちらも、本当に素晴らしいと思うのですが、やっぱ「永い言い訳」に関しては、小説派。
なーにその違い?って思うのですが、どちらの作品も、映画版も小説版も、本当に本当に素晴らしい、と、思います。となると、どっちを先に観るか読むか?で、まあ、評価決まっちゃうのか?って思う。不思議。
「ゆれる」は映画を先に観て、小説版より映画版の方が好き。「永い言い訳」は小説を先に読んで、映画版より小説版の方が好き。順番だけかいな?って感じ?いやあ、不思議。
で、この小説のポプラ文庫版は、2008年に刊行されています。
2006年 ポプラ社単行本刊行
2008年 ポプラ文庫刊行
2012年 文春文庫刊行
2020年現在、3バージョンが、流通している感じ?みたいですね。
この中で、個人的に断然オススメなのは、ポプラ文庫版、ですね。ポプラ文庫版だけ、香川照之さんの解説が、収録されているんですよ。
小説本編も、まあ途轍もなく素晴らしいんですが、映画で早川稔を演じていた香川さんの書く、解説が。いやもう。めっちゃくちゃ良いんですよ。ちょっと、もう、驚愕するほどに。是非とも、「ゆれる」という作品を愛する一人でも多くの人に、この香川さんの解説を、読んで欲しいなあ!!って、心の底から思います。
本当に素晴らしい解説なのです。早川稔という人物を、あれほどに演じ切った香川照之だからこそ、書くことができた解説。そんな気がしますね。
あんま、全然、小説の内容の感想書いてないんですが、すみません。まあ、とりあえず、途轍もなく素晴らしい作品であることは、間違いないです。あくまでも、あくまでも自分の中では、映画版「ゆれる」が最高峰ですが、この小説版も、まあ、コレ単体で読むだけでもホンマに面白いし、映画と補完しながら味わうとしたら、更に面白い。
「あの時のあの場面のあの人物は、内面でこんな事を思っていたのか!?」という事を答え合わせできる幸せさよ。西川監督自身が小説化してるんだもの。本家本元ですやんか。いやもう、、、素晴らしいなあ、ホンマ。
まあ、映画版も小説版も、一生手元に置いておきたい作品であることは、間違いない。それほどに、圧倒的に、大好きですね。
- 感想投稿日 : 2020年7月7日
- 読了日 : 2020年7月7日
- 本棚登録日 : 2020年7月7日
みんなの感想をみる