ザ・ベイ ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組) [Blu-ray]

監督 : バリー・レヴィンソン 
出演 : ウィル・ロジャース  クリステン・コノリー  ケッテル・ドナヒュー  フランク・ディール  スティーヴン・クンケン  クリストファー・デナム  ナンシー・アルカ 
  • ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
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感想 : 13
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アメリカの港町に謎の病気が広がっていく様子をドキュメンタリータッチで描くパニックホラー。この手のフェイクドキュメンタリーとしては圧倒的に完成度が高く面白かったです。見る前は心配してたが全然退屈しなかった。すごく怖いです。
舞台となる町は海水の淡水化装置を大規模導入することで、養鶏業が発展し経済的に潤うのですが、鶏糞の海洋投棄や(成育促進のための)ステロイドによって海の汚染が深刻になっており、それが寄生虫の突然変異を誘発したという設定です。寄生虫の幼虫は淡水化装置を通して、町の中にばらまかれてしまって大惨事に。意思も疾病予防管理センターも為す術なく、ただただ死者は増えるばかりという絶望感。
作り込みはすごく丁寧。もちろん寄生虫そのものは極端な設定なんですが、寄生虫が変異し蔓延する背景の描き方が半端なく作り込まれていて違和感ないですし、関係者の記録映像や監視カメラ、車載カメラの映像を繋ぎ合わせる手法がかなり上手く機能していて、とにかく嘘臭さがなかった。
割と淡々と話は進みますが、ただの記録でなく、映画らしく住民それぞれの物語が見えるように工夫されているのもよかった。
虫の姿や動き、人々の発疹や水疱なんかはかなり気持ち悪くてざわざわしましたが、それにも増して全体通しての恐怖感と絶望感は凄まじい。この怖さはオカルトとは違うかなり現実的な恐怖で、本当にあり得そうと感じさせるものがある。人間活動が自然の中の脅威を誘発して引き込んでしまう可能性。この映画見て海に入れなくなる人いるんじゃないだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2015年8月25日
読了日 : 2015年8月25日
本棚登録日 : 2015年8月25日

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