世界は、すべての介在者(イン・ビットウィーン)と同じように、人々を結びつけると同時に人々を分離させている。p79
古代人は、生命を維持するための必要物に奉仕するすべての職業が奴隷的性格をもつから、奴隷を所有しなければならないと考えた。奴隷制度が擁護され正当化されたのは、まさにこのような根拠からであった。労働することは必然[必要]によって奴隷化されることであり、この奴隷化は人間生活の条件に固有のものであった。人間は生命の必要物によって支配されている。だからこそ、必然[必要]に屈服せざるをえなかった奴隷を支配することによってのみ自由を得ることができたのであった。p137
もし、自分の死とともに世界が終わるとか、自分の死の直後に世界が終わるということが明らかである場合、世界は、そのリアリティをすべて失うであろう。p179
活力と生命力は、人間が進んで生命の労苦と困難という重荷を自ら背負う限りでのみ保持できるのである。p180
芸術作品は、そのすぐれた永続性のゆえに、すべての触知できる物の中で最も際立って世界的である。p264
その人が「なに」("what")であるか- その人が示したり隠したりできるその人の特質、天分、能力、欠陥- の暴露とは対照的に、その人が「何者」("who")であるかというこの暴露は、その人が語る言葉と行う行為の方にすべて暗示されている。p292
「舞台背後の見えざる活動者」p301
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読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
哲学・思想・倫理
- 感想投稿日 : 2012年4月15日
- 読了日 : 2014年5月5日
- 本棚登録日 : 2012年4月15日
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