この作家さんの本の中で、私が初めて読んだのはこの本だった。
正直、表紙に一瞬購入を躊躇したけれど中身を読んだ後では「まだソフトな方だ」と思ってしまった自分が嫌になる。
中身としては劇団の団長であり、淫蕩なビアンである主人公が一人の人を欲しながらも幾多の人の肌を求めては自分の体を削って劇団を動かしていく話。
しかし、話はこれだけで片付けてしまうには惜しい程に交錯する要素が多い。
どうして、自分じゃ駄目なのか。ただ、セクシャルの違いだけと言ってしまうにはあまりにその壁は厚かった。
求めるものが手に入らないのならば、自分もろとも沈む。
そんな生き方をする主人公ミチルに惹かれたのは私だけではないだろうな、と思う。
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- 感想投稿日 : 2008年11月15日
- 本棚登録日 : 2008年11月15日
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