そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房 (2010年11月10日発売)
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そして誰もいなくなった、という、ずっと気になっていた、タイトル。やっと、ついに手に取りました!
洋書苦手意識ありの私は、有名過ぎるのに、名作だというのに、気になるのに、避けていたという。
初アガサクリスティ。

以外にも読みやすく、ハラハラ、ドキドキの展開に、一気読みしてしました。こんなことならもっと早くに読むべき本でした。
最後の1人残された人は、気がおかしくなって、自死してしまうのですが、それは賭けのような形で。それすらも、犯人は予想していたのかな…と、思うと、背筋が凍る衝撃を感じました。追い詰められていく人間の心理がリアルに描写されていて見事だと思いました。

最後には、犯人みずから、………海に………という、
この本のクライマックスは、印象的でした。
そんな展開に、そこで明かされることに
私は凄く痺れました!

「誰にも解けない謎を作り出すのが私の夢だった。しかしどんな芸術家でも、芸術それだけでは満足できないのに、私は気づいた。当然他の人に、認めてほしいと思うものではないか。自分の頭のよさをわからせたいという、いかにも人間らしい、浅はかな願い。正直に言えば、その願いが、私にもあったということだ。」
殺人鬼の恐ろしい心理描写…。

読み終えて満足感を持てた。
ミステリー史上もっとも有名であるという、傑作。
読んで良かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年7月2日
読了日 : 2022年7月2日
本棚登録日 : 2022年7月1日

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