勝手にふるえてろ (文春文庫 わ 17-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2012年8月3日発売)
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本棚登録 : 7816
感想 : 738
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表紙の可愛らしさと刺さるタイトルが前から気になっていたので読めてよかった。処女こじらせ系めんどくさいヒロインは読んでてイライラするとか聞くけど共感しちゃう…。二君の話ぐさぐさ刺さった。すごい分かる。自分は好きでも相手が絶対に自分を好きになる未来が見えないこと、あるある。虚しいよねそういうの。相手から言い寄られて、で傷つけて遠ざけた後に妙に寂しくなるのもわかるし他人以下の冷たい態度とられるのもわかる。すごくわかるぞ。これは妥協や同情などではない、この振り向きは挑戦だ、という一節は心に残った。そして最後にようやく名前で呼ぶ演出にはゾクっときちゃう。綿谷りさって痛々しいけどチクっとするような人の汚い部分やずるい部分を描き出しててそういうところがいいね。
もう一編はよくわからないまま終了してしまったのが残念…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年1月27日
読了日 : 2015年1月27日
本棚登録日 : 2015年1月27日

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