希望の国のエクソダス

著者 :
  • 文藝春秋 (2000年7月19日発売)
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本棚登録 : 1161
感想 : 142
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作者本人によると、現在の教育の現状を打破するための答えがこの小説だそうです。
物語はパキスタンに渡り内戦に加わっている日本人の少年の報道から始まる。この少年の行動に、日本の中学生達は触発されさまざまな行動を起こす。やがてそれが組織的になり、無敵に近い中学生の組織が出来ていく。

シュミレーション的な小説なのだけど、それにしても納得しがたい設定が多いです。
中学生達は自分達のネットあるいはコンピュータに関する知識をフルに活用し、インターネットと日本の経済危機を背景に勢力を伸ばしていく。
ホストコンピュータへのハッキング、社会的に地位のある人間のプライバシーの暴露・・・

いいのかなぁ・・・
それが教育を改革する方法なのか?全国の中学生が集まればハッキングなんて簡単なことなのか?自分達の活動のための資金はどんな方法で集めてもいいのか?
ハテナ?の嵐です。
日本の経済的な危機は経済に暗い私でも想像ができるのだけど、中学生達の活躍はうまくイメージできない。

経済危機に的を絞っていればまだ皆さんにオススメできるのですが、中学生が絡んだことによりなんかオススメしづらい・・・そんな小説です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2013年1月10日
読了日 : 2008年7月16日
本棚登録日 : 2013年1月10日

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