小倉昌男 経営学

著者 :
  • 日経BP
4.06
  • (357)
  • (366)
  • (243)
  • (17)
  • (7)
本棚登録 : 3553
感想 : 367
4

ジェフベゾスもそうだけど、突出した経営者というのは生産性を上げることを徹底的に追求する、そしてサービスが向上すれば利益は後からついてくるという信念がある、細かい計算にとらわれずとにかくやってみる、同業者から徹底的に差別化する。そしてただ単にこの人がカリスマ創業者なのではなく、永続的な組織を作っているというところが日本版ビジョナリーカンパニーだと思う。今までそこになかった新たな業態を作るということがどういうことか、手にとるようにわかる良書。こうやって一つ一つを言語化できるというのは、著者がセンスや情緒ではなくひたすら論理の積み重ねによって経営をしたということの何よりの証左だと思う。
99年の時点で、インターネットの普及により新たな宅急便需要が創出されることや、全国100%の地域に張り巡らせた宅急便のネットワークが絶大な威力を発揮することを断言しているが、それがまさに東日本大震災やパンデミックで現実のものとなっている、その論理的先見性が見事。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年10月13日
読了日 : 2022年10月13日
本棚登録日 : 2022年10月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする