第三阿房列車 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2004年6月27日発売)
3.87
  • (36)
  • (31)
  • (47)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 420
感想 : 35
5

百閒先生が房総阿房列車を走らせて我が故里・銚子に来ていたとは嬉しい限りだ。泊まった旅館の名は書かない主義なので、どこに泊まったかを想像しながら読むのも楽しかった。九州では大雨で不通になる路線を、ぎりぎりのところで走り抜け、四国では病に苛まれ、あまり良い旅ではなかった。松江と不知火では、摩訶不思議な夢とも現とも思われる話で、百鬼園の幻想世界を醸し出していた。カバーの百閒先生が正に口をへの字に結んで写真に映っている様が、何とも微笑ましい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 鉄道
感想投稿日 : 2017年9月3日
読了日 : 2013年4月5日
本棚登録日 : 2017年9月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする