最長片道切符の旅 (新潮文庫)

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旅の第一日目は、昭和53年10月13日。昭和53年て、1978年だから、今から30年以上前、JRではなく、国鉄と言われていた時代の著者の旅行記。この旅行には制約がある。国鉄を使って、どの時点からどの時点に言っても良いのだけれども、同じ駅を2回通過してはいけない。その上で、乗っている電車の距離が最長となるコースをたどろう、という、そういう試みである。始点は北海道の広尾、終点は鹿児島の枕崎になるのであるが、さすがにコースはユニークだ。東北・関東を抜け、豊橋に到着したあとに、会津若松まで戻る。紀伊半島を通り、大阪に到着した後、ぐるっと富山まで戻る。「最長」を目指すわけだから、そういった遠回りが多ければ多いほど良いわけだ。かかった日数は延べ34日間。その間、ひたすら電車に乗っている。筆者は文章がうまく、また、電車での時間ばかりではなく、途中下車した場所での事柄なども書いているのだけれども、それでも、電車好きな人間でなければ、あまり面白いとは感じないのではないか。私は電車好きなので、面白かったけれども。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2011年2月11日
読了日 : 2011年2月11日
本棚登録日 : 2011年2月11日

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