コモドゥス暗殺後の4年にわたる内戦と北アフリカ出身の軍人セプティミウスの治世を書く。コモドゥス暗殺後、解放奴隷の子から「軍団たたき上げ」で出世したペルティナクスが帝位を継ぐが、支持母体であった近衛軍団へも「公正」で通したために、暗殺され、続いてユリアヌスが帝位に即くと、もうそこからは腕力勝負になり、セプティミウス、ペシェンニウス、アルビヌスなどが皇帝をなのったが、対ゲルマン防衛線を握っていたセプティミウスがガリアのアルピヌスに共闘を申し入れ、いち早くローマに入りユリアヌスを排除し即位、ついでシリアのペシェンニウスを排除、返す刀でアルピヌスをも排除し、ライバルをすべて消してから、軍人優待政策を行った。昇給・正式結婚の許可などだが、このため、軍人でいることが快適になり、除隊後の市民への環流が弱まり、軍人集団が社会から隔離されていく。セプティミウスは最後のローマ街道や凱旋門、息子カラカラの時に完成する大浴場などのインフラ整備もしたが、今までの皇帝がしなかった故郷のレプティスの町を整備して、「故郷に錦を飾る」ことをし、温存に努めてきたパルティアの息の根を止めたりし、最後はブリタニアで陣没である。息子はカラカラとゲタだが、両方ともできが悪く、カラカラは父の右腕であった近衛隊長を口論から殺し、母の目の前で弟ゲタを殺している。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2013年3月1日
- 読了日 : 2013年3月1日
- 本棚登録日 : 2013年3月1日
みんなの感想をみる