似顔絵婦警・平野瑞穂を主役とした短編集。
と、いっても、似顔絵婦警としてちゃんと鑑識課に戻ることができるのは、エピローグにて判明すること。
それまでに広報室、電話相談、強行犯操作係、と異動が忙しない。
鑑識課からリハビリ異動になったのは、証言者の思い込みで描いた似顔絵がまったくの別人であったのに、写真を見て捏造を強要され、
強く拒否をしたものの結局描き直し。
似顔絵のお手柄のように称された事が拒食の原因、および半年の休職につながったため。
彼女の考えで最終的なオチは導き出されているが、
だからといって手柄になるようなものは殆どなく、大体気付いた時点で全てが明らかになっていてほかの人が動き出している、というなぞのリアリティ。
あくまで、似顔絵婦警という立ち位置なんだろうなという印象。
印象的だったのは『古井戸――』の話。
事件性の何らない、主人公の気になることを突き詰める姿勢に関するコネタだったような気がするものの。
絵の表現が好き。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2014年6月10日
- 読了日 : 2014年6月10日
- 本棚登録日 : 2014年6月10日
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