狂伯爵と買われた花嫁 愛と殺意の新婚生活!? (一迅社文庫 アイリス り 1-15)

著者 :
  • 一迅社 (2014年2月20日発売)
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本棚登録 : 105
感想 : 10
5

「君の死に顔はとても美しかった。あんなにも胸が高鳴ったのは、生まれてはじめてだ」

仮死状態で買われた17歳のヒロインとそんな仮死状態のヒロインに一目惚れして剥製にする事で「永遠の花嫁」として迎えようとしていた剥製作りが趣味の狂伯爵と呼ばれる19歳ヒーローとの(ゴシック)ラブファンタジーストーリーです。

プロローグはまさにゴシックホラーのような重厚な始まりでした。
ヒロインのリリアンは、平民ながら貴族から愛人にと望まれていた美貌の持ち主であった母親譲りの美少女です。
しかし、幼い時に両親を亡くして親戚の家で肩身の狭い思いをしながら育ったリリアンは困った人を見捨てておけないお人好しに育っていました。
まあ、その性格が災いして自分を剥製にしようとしているヒーローのクリストファーが時折見せる無邪気な子供のような態度に戸惑い、どうしても冷たく突っぱねる事が出来ないのですが…。
リリアンは人間を性善説だと信じており、対するクリストファーはその生い立ちゆえか性悪説だと断定します。
正反対の2人の考えが、これからどう変じていくのかも楽しみです。
ラストに少しだけクリストファーの出自が明かされますが、高貴な生まれである筈の彼が何故辺境の城に留まっているのかという謎も、2巻以降少しずつ明かされていくのだと思います。
リリアンが何故仮死状態になったのかも含め、1巻では明かされなかったいくつかの謎がまだまだ残されていて、読みながら先の展開が気になって面白かったです!
途中から生きているリリアンに興味が湧いてきて、自覚のない初恋に落ちたクリストファーの反応が可愛かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2014年10月15日
読了日 : 2014年10月15日
本棚登録日 : 2014年2月22日

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