よくまとまっている本。
第三章の中央銀行に関するくだりは良くまとまっていると思う。成立に関する歴史的経緯を織り込みつつ簡潔に分かりやすくまとめた点は評価できる。もちろん新書なのでけちをつければキリがないが、導入としてはいいのではないか?筆者が挙げている「証券化」という言葉が、現在の世界を覆う金融資本主義が実体経済とかけ離れたものであるということを象徴している。REITとか特にそうだろう。今また二酸化炭素の「排出権」までも取引されているが、環境すらも「証券化」の対象にしてしまって果たして温暖化対策として有効に機能するのかどうかはなはだ疑問である。
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ビジネス
- 感想投稿日 : 2007年4月30日
- 本棚登録日 : 2007年4月30日
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