2020.5.5読了
文学とは何か。
この問いへの明確な回答を求めて藁にもすがる思いで手に取った一冊。
大学入試対策の受験本だか、多くの示唆を受けた。
近代文学の流れ、啓蒙期、写実主義、擬古典主義、浪漫主義、自然主義、反自然主義、プロレタリア、芸術派についてと、その中にあって作家が目指したもの、各作家の特徴や主な作品などが、丁寧にわかりやすく説明されていて腑に落ちる。
結局、ただ読者を楽しませたい、というエンタメとは違い、小説の形式を使って自分の大切な何かを訴えようとする切実な思いそのものが「文学」なのだと思った。
だから、価値観が揺らいだり、世界の見え方が変わったり、今立っているこの盤石なはずの足元がくらくらと揺れ始めたり、頭がぐわんぐわんしたりといった読書体験を生み出すことができるのだと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
6️⃣教養
- 感想投稿日 : 2020年5月17日
- 読了日 : 2020年5月5日
- 本棚登録日 : 2019年12月26日
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