戦後アメリカ外交史 (有斐閣アルマ)

制作 : 佐々木卓也 
  • 有斐閣 (2002年10月1日発売)
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感想 : 3

カーターは東西冷戦の枠組みを超えた諸問題を外交の主要課題として設定した初めての大統領。
レーガン政権は新冷戦の国際緊張かに対ソ軍拡を推し進め、米ソ核戦争の危険も懸念されたが、政権末期には冷戦の終結が語られるまで米ソ間の緊張緩和は進んだ。国内の貧富の格差、弱者切り捨て、双子の赤字が叫ばれたが、アメリカ経済は好調を続け、カーター末期の陰鬱さとは対照的な雰囲気があった。77歳の高齢大統領を国民は敬愛し、政権末期には60%以上の支持率があった。

冷戦期のアメリカにとって、最大の脅威はソ連の核兵器であった。冷戦後はそうした旧ソ連の核兵器や技術が流出しないようにロシア、ウクライナ、カザフスタン、ベラルーシに支援を行うと同時にロシアとの間で戦略兵器をさらに削減する必要も残っていた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: アメリカ
感想投稿日 : 2012年3月9日
読了日 : 2012年3月8日
本棚登録日 : 2012年3月8日

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