大学教授の資格 (NTT出版ライブラリーレゾナント062)

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  • NTT出版 (2010年8月12日発売)
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感想 : 9

日本は欧米と異なり、博士を持っていなくても大学教授になれるし、社会人大学教授もたくさんいる。社会人大学教授はとてもよいことだと思う。大学に行く学生で学問を極めて学者になる人なんてほとんどいないんだから、社会人の経験を徹底的に学生に叩きこむべきだ。
東大はもともと帝国大学で、官僚養成機関だった。
大学には、社会における、すぐれた知の集積拠点としての役割を果たさなければならない。
社会の知的資産としての大学教授は当然ながら、その研究成果を社会に還元しなければならない。すなわち研究成果の公開が求められるのである。
社会に有益な実践可能な学問を研究しつつ、常にそれがアカデミックな知識に裏付けられたものであることに留意するという複眼的な思考が必要なのである。そのためには1つの専門分野にとらわれることなく、学際的、かつ超領域的な視点を持つ融合知を生み出すことが求められる。今日の大学教授はグローバルかつ多種多様な社会的課題に対して果敢に取り組み、その解決方策を提示できるようなソリューション力を持った知性、いうなれば、ネオアカデミクスとならなければならない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教育
感想投稿日 : 2010年10月12日
読了日 : 2010年10月11日
本棚登録日 : 2010年10月11日

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