ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房 (2006年2月9日発売)
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「成功の秘訣」を知りたいと考えていた著者が、20歳の時に、アメリカで出会ったユダヤ人大富豪に師事し、様々なレッスンや教えを受けた時の話をまとめた本。

本書のエッセンスは「第1の秘訣 社会の成り立ちを知る」に顕著に表れているように思う。

ここで筆者は、「お金儲けのことばかり考えている連中より、仕事が大好きでしょうがない人間のほうが成功するのだ」と教わる。

何故かと言うと、例えば、花が大好きな花屋は、お客を喜ばせようと「お客にいかにたくさん与えられるか」を考えるが、
花で金儲けしようと考えている花屋はその逆で、「一本サービスするなんて勿体ない」「ラッピングを有料にしよう」と客から奪うことだけ考える。
結果的に、仕事(この場合、花)が大好きな店の方が客やリピーターが増え、繁盛するというわけである。

「大好きなことの見つけ方」や「成功に結びつけるための具体的な方法」は、後に書かれてある「秘訣」に譲ることになる。
しかし、本書全体を通して書かれている思想は、「ただ金持ちになれば成功」なのではなくて、「好きな仕事をすることが、結果として幸せな金持ちになることにつながるし、仮に金持ちになれなかったとしても、嫌いなことをやるよりは結構幸せ」という考え方だと思われる。

この説には、いい意味で肩の力が抜けるというか、難しく考えなくても「自分の好きなことをやることで、人々にサービスを提供すればいいよ」と背中を押された気がした。

後は、要所要所で、このユダヤ人大富豪の老人が、著者に出す試練(「3日間で、“著者の人生の成功を応援する”1000人分の署名をアメリカで集める」や、「3日間で電球を1000個アメリカで売る」等)を、著者がどう切り抜けるかの解が面白いので、感心しながら読み進められること請け合いである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自己啓発・生き方・読書法
感想投稿日 : 2017年5月14日
読了日 : 2017年5月13日
本棚登録日 : 2017年5月13日

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