望みしは何ぞ: 王朝-優雅なる野望 (中公文庫 な 12-9)

著者 :
  • 中央公論新社 (1999年4月1日発売)
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感想 : 13
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永井路子王朝三部作『王朝序曲』、『この世をば』、『望みしは何ぞ』の
三作目にあたる。

『望みしは何ぞ』は、藤原道長の息子・能信を主人公に据えた小説。
『この世をば』の続編として読むことができる作品。

物語の主軸としては、道長の正室・倫子所生の頼通、教通に対して、
正室・明子所生の頼宗や能信は出世の面で遅れを取っていることなど、
同じ道長を父としながら隔たっている2つの血の相剋に焦点をあて、
中でも能信を主人公として、この時代を描いている。

個人的には、『王朝序曲』と『この世をば』と比べると、
面白みが少なかった印象。
主張したい視点(鷹司殿と高松殿を対比させる)は、
面白いと思ったのですが、一つの物語として小説としては少し単調で、
人物にも魅力が少ないように思い、流し読みしてしまった感があります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(平安時代)
感想投稿日 : 2013年6月18日
読了日 : 2013年6月17日
本棚登録日 : 2013年6月17日

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