IPアドレス、DNS、TCPなどの技術の仕組みの説明が多く、ネットワークの知識のある方はその箇所はすっとばしてもいいだろう。実際、自分も結構飛ばして読むことになった。
読む前は、Akamai社の歴史や隠れた巨人ならではの組織面での課題などを期待していたが、その点は肩透かしの感があった。『知られざるインターネットの巨人』というタイトルを付けるのであれば、創業者や従業員へのインタビューなども行って取材をするべきではないのかと思う。この本の中に含まれる内容は、おそらくはネットで調べればかなり簡単に分かるものばかり、という印象だ。もちろん、インタビューなどそんなコストを掛けられるものではないのだろう。ただ、「本」の価値はそこにあるのではないのかとも思うのだ。
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Akamaiのサービスの説明(それはそれで興味深いのだが)
92ヶ国のエッジネットワークに15万のサーバを設置していれば、他にも色々とできるんだろうな、と思う。
FacebookやGoogleなどの「ハイパー・ジャイアンツ」の存在について触れながらも、それらのAkamaiやインターネットポリシーへの影響に対する技術面での考察も浅かった。Akamai社への分析含めてもう少し深みがほしかった。
Akamaiについて少し知識を付けるという点ではとてもよいが、もう少し面白いものにできそうな素材なのに少し残念。自分の期待と外れていただけかもしれないが。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
通信
- 感想投稿日 : 2014年8月30日
- 読了日 : 2014年8月29日
- 本棚登録日 : 2014年8月30日
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