指輪物語 (5) (評論社文庫)

  • 評論社 (1992年7月1日発売)
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本棚登録 : 2012
感想 : 88
5

『指輪物語』9分冊の第5巻。今巻より第2部「二つの塔」が始まる。
オークの襲撃、ボロミアの死、そしてピピンとメリーの誘拐。ふたりを追って、アラゴルン、ギムリそしてレゴラスはファンゴルンの森へ辿り着く―――。
暗雲立ち込めるなか第2部は始まるけれど、巻末辺りでガンダルフが復活し、登場人物たちは(そして読者も)力づけられる(装いが灰色から白に変わっていることに、不思議や不審を感じつつではあるが)。

読み進めていく毎に登場人物たちに愛着が湧く。寡黙だけれど情に厚いアラゴルン、啖呵を切るときにも高雅さを失わないガンダルフ、似たところがないにも関わらず(もしくはそれ故に)親友同士となるギムリとレゴラス…、キャラクターというものに備わる魅力の原型とも思えるものが、彼らからは溢れているように感じる。

作中で歌われる歌も美しく、特に今巻では、アラゴルンや木の鬚(ひげ)の歌が心に残る。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年8月27日
読了日 : 2018年8月27日
本棚登録日 : 2018年8月23日

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