数日前に読み始め、きのう読了。「ステフィとネッリの物語」第一巻。
ステフィのことがどうしても好きになれないまま、読了。たぶん、ステフィが口に出さない傲慢さをもっていて、それを自分にふりかかった理不尽な状況を理由に正当化している感じが好きになれなかった。断罪されてほしいわけではないけど、それへのマークが作品内にないと、傲慢さが、本来享受できたはずの「普通の生活」と受け取られ、「かわいそうなステフィ」「残酷なナチズム」とだけ読まれる可能性が高くなる。ウィーンでのステフィの生活も、それを成り立たせているものの無視による、ある種の残酷さの上にあるもの。ウィーンでの生活が、島へ来る以前/以後の対比のためだけでなく描かれると良いなと思う。
表紙は、個人的にはもう少しカタめの印象の方がいいな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
外国の本(翻訳)
- 感想投稿日 : 2014年7月4日
- 読了日 : 2014年7月3日
- 本棚登録日 : 2014年7月4日
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