人喰い 日本推理作家協会賞受賞作全集 (14)

著者 :
  • 双葉社 (1995年5月1日発売)
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感想 : 4
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先日「招かれざる客」を読んだので、賞もとったこちらを。ほんとは違う表紙なんだけど、ないのでこちらを登録。招かれざる客より短めで読みやすかった。でも言葉遣いとか、男女関係とか、やっぱ時代は感じる。タイトルにもつながる最後の豊島の手記が秀逸。これは現代の犯罪者にも通じる感じがする。しかし、こういう結婚に反対されて心中ってのは昔は多かったんだろうな。そういう本も前読んだな。美土利が一番気の毒な気がする。結婚の約束をした男が出世するために他の女とつきあうのを見てなきゃいけなかったり、殺人にまで手を出したり。しかも妊娠してるのに。病院にもこそこそ通わなきゃいけなかったり、よくやったもんだ。時代だよね。女は虐げられていたのだ。しかし、そんな相手がいながら平然と佐紀子とエッチするんだから、つくづく男って、と思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年8月14日
読了日 : 2013年8月14日
本棚登録日 : 2013年8月14日

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