一四一七年、その一冊がすべてを変えた

  • 柏書房 (2012年11月1日発売)
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スピノザ、アインシュタイン、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ホーキング博士、トマス・ジェファーソン、言い方は違えど知識人は皆この死生観にたどり着くようです。

全ての物は原子からできており、人間の魂などもそうだということです。つまり死んだらバラバラの原子に戻る(宇宙に還る)だけで、魂だけは残るとか死後の世界があるとか、そういうことはないですよ、ということです。

エピクロスの哲学を継承した、紀元前の哲学者ルクレティウスはこのことを綺麗な言葉で言いました。

「入ってきた時と同じように。それはあなたが死から生へと辿ったのと同じ道である。何も感じず、何も恐れず、再び生から死へと進んでいくのだ。あなたの死は宇宙の秩序の一部であり世界の生命の一部なのだ。我々の生命はお互いから借りたもの。そして人は走者のように生命のたいまつを引き継いでいく。」

この考え方からルネサンスが始まり、現代社会を創りました。

最後の章に書かれているトマスジェファーソンについて。
宗教国アメリカの創始者であるトマスジェファーソンが本当は無神論者であったことは驚いた。
※ただ、国家の結束のために公言はしていない。

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感想投稿日 : 2019年2月7日
読了日 : 2019年2月7日
本棚登録日 : 2019年2月7日

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