人形館の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1993年5月6日発売)
3.14
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本棚登録 : 3527
感想 : 331
3

館シリーズの第四作。
う〜む、これまでの三作とは趣向の違う切り口だった。全編を通して主人公・飛龍想一の一人称で綴られる物語は、新鮮ささえ感じさせる文章。これまでの館シリーズとは異なる事件の経過も、ワクワク感を増幅させる。

登場人物も適度な数で、読みやすくもあった。途中「こいつが犯人だろ!」と予想するもハズレ・・・。

予想が裏切られたわけだけど、しかしなぁ、この裏切られ方がなぁ、自分の好みじゃないんだよなぁ。アンフェアとは言わないけど、う〜ん、どうなのかなぁ。これ、ギリギリセーフ?
微妙なとこだけど、自分は「この手の真相」は好きじゃない。
途中、けっこうワクワクしながら読んだだけに、最後まで読んで「あ〜、そうですか・・・」って拍子抜け感もあり、残念・・・。

☆3個

背表紙〜
亡父が残した京都の邸「人形館」に飛龍想一が移り住んだその時から、驚倒のドラマが開始した!邸には父の遺産というべき妖しい人形たちが陣取り、近所では通り魔殺人が続発する。やがて想一自身にも姿なき殺人者がしのび寄る!名探偵島田潔と謎の建築家中村青司との組み合わせが生む館シリーズ最大の戦慄。

館シリーズは刊行順に読んでるけど、最大の戦慄ねぇ・・・。自分的には今のところ十角館だけどなぁ。
一人称で書かれてるのは新鮮に感じたし、途中のワクワク感も充分な水準レベルだけど、う〜ん、やっぱり真相が好みじゃないんだよなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内推理
感想投稿日 : 2015年11月12日
読了日 : 2015年11月12日
本棚登録日 : 2015年9月12日

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