「夜明けには…」のスピンオフ。あの嫌なやつの新二が主人公とあってちょっと不安がありましたが、それはすぐ杞憂に。嫌なやつである新二が、恋に揺れ懊悩し自暴自棄になっていく姿が丁寧に書かれていて、自然と引き込まれてしまいました。新二、嫌なやつなのにどこか哀れで幸せになってと思わずにはいられないキャラでした。そんな新二を愛しながら傷を癒していく津久井がまた、いい男なのに普通っぽくて良かったなー。
萌えではないけど文章にところどころ読み手をぐっとさせるフレーズがあって、砂原さんは本当に上手い。それに加えて秀逸な人物描写に唸りながら、話を夢中で追っていました。
前作キャラとのからみも、今作の世界観を壊さず抑えた使い方で物足りないながらも好感触。
良いお話を読んだなーと満足です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
BL
- 感想投稿日 : 2014年8月2日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2014年7月20日
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