先生の話に聞いた壮大なピラミッドに魅せられ、ただひたすらに自分の足で歩いてそれを見てみたいと思いつめたエジプトの少年ナビル。
ガブリエル・バンサンの鉛筆デッサンの素描は、余分なものを一切排除し、柔軟で的確な線画のみで、ナビルの感性を伝えてきます。
「ピラミッドをどうしても見たい!」しかし果てしなく遠い。
でもナビルはあきらめません。思いつめたことを、ある日行動にうつす時、子どもは危険や困難を考えないもの。そんな冒険心が子どもの頃にあったな‥と読んでいて蘇ってきました。
圧倒的に巨大で不可思議な建造物を初めて目にした時、
人は言葉を失うほどの感動を覚えると思います。
そして生涯、その感動を忘れないでしょう。
感動は心の中に変化を生み、夢や、強さを育んでくれる‥‥
そんな希望に満ちた作品です。
バンサンのこの絵本を出版したBL出版と翻訳の今江祥智さんに拍手です。丁寧な仕事をしていると思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
◇絵本・児童書
- 感想投稿日 : 2010年9月11日
- 読了日 : 2000年8月27日
- 本棚登録日 : 2010年8月27日
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