池澤夏樹の作品を読むのはこれが初。
今まで読んで来た作家さんの誰にも似ていない独特な世界観の文章を書かれる方だなと感ました。
特に「スティル・ライフ」は読んでいると周囲の音が吸い込まれ静寂に包まれていくような不思議な感覚に陥りました。
「ぼく」の語りはとてもシンプル。
淡々と進んで行くように見える語りの中に、時折美しさを放つ一文が静かに現れる…
その美しさに何度もはっとさせられました。
しかし、ストーリーの展開はやや淡白な感じがします。
ストーリーよりも言葉や表現の美しさに魅力を感じる人にハマりそうな小説です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2019年5月22日
- 読了日 : 2019年5月22日
- 本棚登録日 : 2019年4月28日
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