官僚制批判の論理と心理 - デモクラシーの友と敵 (2011-09-25T00:00:00.000)

著者 :
  • 中央公論新社 (2011年9月22日発売)
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感想 : 20
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711で購入する。最近、711で本をよく購入する。平易な文章は好感が持てます。正直、期待はずれです。官僚制に対する素朴な疑問は、いつの時代にもあります。これは、万国共通です。政治家は、その疑問に答えるべく、官僚を攻撃します。これも、万国共通です。しかし、攻撃は出来ても、その後の改革はうまくいきません。理由は簡単です。改革には、形式的合理性が不可欠だからです。官僚の持つ形式的合理性が、庶民の苛立ちの原因なのです。形式的合理性を持った政治家も、苛立ちの対象となるのです。改革に着手した途端に、庶民の支持は失われるのです。日本の状況を考えてみましょう。官僚批判により台頭した民主党は、何も出来ませんでした。彼らが無能だから失敗したとは思えません。でも、二つの失敗があったと思います。第1に、素朴な官僚批判により、政権を獲得した。その姿勢を政権獲得後も維持したことです。政権運営の混乱を招きました。第2に、その後、官僚批判の姿勢を覆したことです。政権運営のためには、仕方がないことです。多くの人は、何のための政権交代と思ったことでしょう。これは、民主党政権だけの問題ではないでしょう。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: skydrive
感想投稿日 : 2014年7月11日
読了日 : 2014年7月11日
本棚登録日 : 2014年7月11日

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