四人の女の子のなかに少しずつ自分がいる。そう思ってしまうのはきっとわたしだけではないから、この本は、少女性の抽出に成功しています。
とはいえ三章までは退屈に読みました。宮木あや子『雨の塔』が逆に引き立つなあ、とまで。でも、第四章にその感情ごと持っていかれる。ダークサイド。少女の説明不可能性。わたしはシバちゃんみたいなどうしようもない女の子がどうしようもなくすきみたい。まあ、四人ともほんとうにどうしようもないのだけど。
外的要因によって閉じ込められた感情をお友達とのやりとりのなかで解放してゆく、少女小説。終わりが見えるから美しい。
読書状況:読みたい
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- 感想投稿日 : 2012年3月6日
- 本棚登録日 : 2012年3月1日
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